通所から朝礼まで、1日のスタートはどのように進むのか?
以下は、就労継続支援B型のカフェ事業所で、利用者が「通所してから朝礼まで」に実際に経験することが多い流れを、現場運営の目的や制度上の根拠とあわせて詳細にまとめたものです。
事業所の規模、自治体の運営指導、利用者の特性や個別支援計画によって手順や時間配分は変わりますが、カフェという食品を扱う特性から、衛生管理・健康確認・情報共有の徹底は多くの施設で共通しています。
1日のスタートの典型的な流れ(通所〜朝礼まで)
通所・受け入れ
– 来所方法
– 送迎車を利用する、公共交通機関や徒歩で自力通所する、家族送迎など様々です。
– 送迎実施事業所では、安全な乗降、バス停での待機支援、車内での体調確認や当日連絡の受け取りなどが行われます。
– 到着時の対応
– 受付(出欠確認)、挨拶、コートや荷物の整理、ロッカーへ収納。
– タイムカードやIC打刻で通所時刻の記録(事業所の勤怠管理・実績記録のため)。
– 連絡帳・連絡アプリ・口頭で、家族や支援機関からの連絡事項(服薬変更、睡眠不足、通院予定など)を職員が受け取ります。
体調・コンディションの確認(ヘルスチェック)
– 内容(事業所の基準や本人の同意・特性に応じて選択)
– 体温、手指の傷・絆創膏の有無、咳・鼻水・咽頭痛・下痢などの感染症状。
– 食事・睡眠・服薬の状況、飲酒の有無、アレルギー症状や持病の安定状況。
– 必要に応じて血圧・脈拍、気分や不安度の簡易スケール(自己申告)。
– 目的
– 安全に作業できるかの可否判断(特に食品を扱うため)。
– その日の配置(軽作業か接客か、洗い場かグリドル前か)を個別に調整するための材料。
– 記録
– 支援記録や日誌に簡潔に残します。
体調不良時は休憩スペースで様子観察、家族・医療機関・関係機関への連絡や早退の判断を行います。
更衣・身だしなみ・衛生準備
– 更衣・装備
– ユニフォーム、エプロン、帽子・ヘアネット、ノンスリップシューズを着用。
– 爪は短く、ネイル・指輪・ブレスレット・腕時計は外す。
長髪はまとめる。
– 香水は避け、香りの強い整髪料も控える。
– 手指衛生
– ハンドソープでの適切な手洗い、アルコール消毒。
手荒れや傷があれば防水絆創膏を二重に貼るなど交差汚染防止の配慮。
– マスクは事業所の方針・感染状況・本人の特性に応じて着用。
– 目的
– 食品衛生の観点から、お客様や他利用者の安全を守るため。
– サービスの品質(身だしなみ・清潔感)を整えるため。
荷物・貴重品・服薬の管理
– 服薬支援
– 服薬時間・頓服の確認、必要時は施錠管理(本人の同意・施設規程に基づく)。
– アレルギーカードや緊急連絡先の確認と共有。
– 貴重品・私物
– ロッカー施錠、私物と業務用物品の分離。
スマホの扱いルールを周知(業務中はサイレント・所定場所保管など)。
– 目的
– 紛失・事故の予防、個人情報保護、緊急時対応の迅速化。
当日の連絡受付と情報整理(職員側の裏方プロセス)
– 連絡事項の集約
– 欠席・遅刻・早退見込み、体調留意点、アレルギーやメニュー変更、通院・来客予定。
– 前日までのヒヤリハット、設備不具合、発注ミス、釣銭不足などの情報。
– 記録整備
– ケース記録、業務引継ぎノート、KYT(危険予知トレーニング)シート、HACCP関連のチェックリストを更新。
– 目的
– 朝礼で過不足なく共有するための事前整理。
混乱や伝達漏れを減らします。
ウォームアップ(軽作業・環境整備)
– 軽作業の例(個別配慮の範囲で安全なものを選定)
– フロアの換気、入口周りの整頓、テーブル拭き、布巾の用途別仕分け、トイレ備品の補充確認。
– カトラリーやトレイの枚数確認、備品のラベル貼り、テイクアウト袋の折りたたみなど。
– 機器・衛生の事前点検(職員主導、可能な範囲で同行見学・学習)
– 食洗機・冷蔵庫温度の記録、食材の消費期限・アレルゲン表示の二重確認、火気設備の安全点検。
– 目的
– 体と心をならす、作業リズムを作る、当日の段取りを身体感覚で把握する。
当日の配置調整・個別目標のすり合わせ
– 配置決定
– 当日の体調・技能・本人希望・スキルアップ目標を踏まえ、「接客」「レジ補助」「ドリンク補助」「洗い場」「仕込み補助」「バックヤード」など役割を決定。
– 個別目標設定
– 個別支援計画の短期目標を日次に落とし込み、「今日はレジで『いらっしゃいませ』を3回言ってみる」「洗い場で温度・洗剤量の規定を守る」など、具体・測定可能な目標にします。
– 合理的配慮の確認
– 感覚過敏へのノイズ対策、マルチタスクが苦手な人には単一工程、コミュニケーションが不安な人には台本・カードを準備など。
朝礼(5〜15分が目安)
– 進行の流れ(例)
– 開始挨拶・点呼(ロールコール)、本日の出欠・体調トピックの共有。
– 安全衛生の確認 手指衛生の再確認、火気・刃物・熱源の注意、転倒防止、ヒヤリハットの共有とKYT。
– 業務情報 本日のメニュー・仕込み量、予約・団体対応、在庫や欠品、アレルゲンを含む注文時の対応ルール。
– 接客品質 言葉づかい・笑顔・姿勢のワンポイント。
必要に応じて短い発声練習やストレッチ。
– 各自の本日目標の確認と宣言、困りごとの事前申告(無理しないラインやサポート要請)。
– 最終確認 持ち場・休憩時間・緊急連絡手順、当日の相談窓口(担当職員)の再周知。
– 配慮
– 聴覚過敏の方には静かな声量と簡潔な指示、視覚優位の方にはボード・ピクトグラム、注意欠如がある方には箇条書きの短冊メモ等を併用。
– 朝礼の狙い
– リスクを先に潰し、全員の情報をそろえて、安心して作業に入るための「ゼロベース確認」です。
特にカフェは衛生と接客の両立が不可欠で、朝礼での共通理解がサービス品質と安全を左右します。
朝礼後の直前行動(数分)
– 各自、持ち場へ移動、必要な物品の最終セット、手洗いの再実施、チェックリストの開始打刻など。
開店時刻に遅れないよう、5分前行動を徹底します。
補足 状況に応じたバリエーション
– メンタル面への配慮として、来所直後に「静かなスペースでのクールダウン→朝礼参加」という順番を組むことがあります。
– 朝の混雑・感覚過敏に配慮して、朝礼への参加を短時間・オンライン掲示板併用にする事業所もあります。
– 医療的ケアやてんかん既往がある場合、朝礼前に服薬や発作時対応手順の再確認を行います。
この流れを支える主な根拠・背景(制度・ガイドライン・業界実務)
障害者総合支援法
就労継続支援B型は同法に基づく障害福祉サービスで、利用者の特性に応じた訓練・生産活動の提供と、個別支援計画に基づく支援が求められます。
1日の段取りを個別最適化し記録することは、計画的支援と評価(PDCA)の実務的要件です。
指定障害福祉サービス等の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)およびその解釈通知
個別支援計画の策定・見直し、支援内容と経過の記録、利用者の安全確保、感染症対策、苦情解決・虐待防止、事故発生時の対応などが定められています。
朝の体調確認、記録、事故防止のための情報共有やKYTは、これら運営基準の趣旨に沿った運用です。
就労系サービスでは、生産活動や職場実習等の前提として、当日の健康状態の把握と無理のない配置調整が求められます。
食品衛生法・HACCPに基づく衛生管理
飲食提供を行うカフェ事業所は、食品衛生法に基づき、HACCPの考え方を取り入れた衛生管理を行うことが求められます。
健康状態の確認(下痢・嘔吐・発熱等の症状がある場合は従事制限)、手洗い・手指消毒、爪・髪・装飾品・衛生服のルール、交差汚染の防止、器具・設備の温度管理や点検は、その必須要素です。
朝礼前の身だしなみ確認・手洗いの徹底・衛生チェックリストへの記録は、法令遵守とリスク低減の根拠があります。
感染症対策(厚生労働省通知・自治体指導)
新型コロナ以降、障害福祉事業所でも発熱・呼吸器症状等の確認、出勤見合わせ基準、マスク・手指衛生・換気等の標準予防策が浸透しました。
朝の体調確認と環境整備は、標準予防策の実装として位置づけられます。
個人情報保護・同意に関する法令・内部規程
健康情報の取り扱いは個人情報に当たるため、取得目的の明確化、必要最小限の記録、保管・共有ルール(同意や内部権限設定)が必要です。
朝の健康チェックや服薬支援は、事業所の運営規程・同意書に基づいて実施されます。
労働安全衛生の考え方の準用・実地指導のチェック
B型利用者は労働契約上の「労働者」ではありませんが、刃物・熱源・清掃薬品等の危険源を扱う現場では、安全衛生の考え方(危険源の特定、手順書、KYT、ヒヤリハット共有、保護具、教育訓練)を取り入れることが、自治体の実地指導でも重視されています。
朝礼での安全連絡やKYTは、その実践です。
品質と接客コミュニケーションの業界実務
サービス業では朝礼での「予約・在庫・メニュー変更」「言葉づかい・表情」「役割分担」の共有が定着しています。
カフェ型B型事業所でも、一般就労に近い訓練環境として、同様の朝礼フォーマットを取り入れることで、接客品質の向上と職場慣れの支援につながります。
事業継続計画(BCP)・リスク管理
近年は障害福祉分野でもBCPの策定・訓練が求められ、災害・感染拡大・停電時の対応が平時から周知されています。
朝礼時に避難経路や非常連絡、体調急変時の連絡線の再確認を行うことは、BCPの運用面の一部とみなせます。
実務上のポイント(導入すると効果が高い工夫)
– 視覚的な朝礼ボード(今日の目標、持ち場、注意事項、アレルゲン情報をピクトで表示)
– 1分KYT(今日の危険予知を一言で共有)と「もしも」の行動確認
– セルフチェックカード(体調・気分・支援してほしいことを3項目で色分け)
– 朝礼の録画/掲示で、聴覚に不安がある方の取りこぼしを防止
– 朝礼前に「静かな準備室」を設け、刺激を減らして集中しやすくする
まとめ
– カフェで働く就労B型利用者の1日のスタートは、到着→体調確認→更衣・衛生準備→情報整理→軽い環境整備→配置調整→朝礼、という流れが一般的です。
– この手順は、障害者総合支援法に基づく計画的支援・記録、食品衛生法・HACCPに基づく衛生と安全確保、感染症対策、個人情報保護、BCP・KYTなどの枠組みに裏づけられています。
– 事業所は、個別支援計画に沿って各工程を「個人に合わせて調節」し、視覚支援や合理的配慮を取り入れることで、安心・安全で学びの多い朝の立ち上がりを実現できます。
必要であれば、朝礼の具体的な台本例や、朝の衛生チェックリスト(HACCPの考え方に沿った簡易版)、セルフチェックカードのひな形も作成します。
開店準備ではどんな作業を担当し、どのように役割分担するのか?
ご質問の前提として、就労継続支援B型のカフェは「福祉サービス事業所が運営する飲食店」という二重の性格を持ちます。
つまり、飲食店としての衛生・安全・接客の品質を確保しつつ、利用者の能力や体調に応じた合理的配慮と学習の機会を設ける必要があります。
そのため、開店準備は一般のカフェとほぼ同じ工程を押さえながら、役割の細分化・見える化・ダブルチェック・ペア作業などの支援技法を取り入れて組み立てるのが基本です。
以下に、開店準備での具体作業、役割分担の考え方と実例、根拠(法令・ガイドライン・実践知)を詳しくまとめます。
開店準備で行う主な作業(工程の全体像)
– 朝礼と体調確認
– 今日の予約・メニュー変更・アレルギー情報・人員配置の共有
– 体調申告、必要に応じて検温・手指の状態確認(傷やささくれ等)
– 服装・爪・髪留め・マスク・帽子の確認
– 店内外の衛生・安全チェック
– 客席の清掃、テーブル拭き、いすの配置、ゴミ回収
– 入口周り・看板・メニュー黒板の設置、テラス席や喫煙スペースの点検
– 動線上の段差・滑りやすい箇所の確認、滑り止めマットの設置
– 厨房の衛生準備
– 手洗い、消毒、手袋の準備、ふきん類の区分(生食用・加熱調理用・客席用)
– 食洗機の予熱、三槽シンクの薬剤濃度確認、冷蔵・冷凍庫の温度記録
– アレルゲン交差接触防止の器具区分(色分けトング等)
– メニューの仕込み・ミゼン・プラス(Mise en place)
– サラダや付け合わせの計量・小分け
– ドリンクベースの抽出(コールドブリューの注ぎ替えなど)
– ペストリー・焼き菓子の陳列準備、POPの設置
– 氷・レモン・ハーブなどの衛生的保存と当日分の取り出し
– 設備・備品の起動と点検
– エスプレッソマシン・グラインダー・ドリップポットの予熱と抽出テスト
– 換気・空調、照明、BGM、Wi-Fi、POSレジの起動
– 食洗機・IH・ガス機器の漏れ警報・安全装置確認
– 営業準備と情報の見える化
– 本日提供メニュー・売り切れ予定・アレルゲン注意の掲示
– 釣銭準備、レシートロール交換、キャッシャー残高のダブルチェック
– 予約席札・取り置き品の管理表の掲示
– 最終チェックと試飲・試食
– 看板商品の抽出チェック(エスプレッソの時間・重量、ドリップのTDSなど)
– 味・温度・見た目の基準合わせ(クオリティコントロール)
– 開店直前の手洗い・手袋交換
役割分担の考え方(B型の特性を踏まえた基本原則)
– 危険度と衛生リスクで層別化する
– 高リスク(火気・刃物・重量物・高温機器・現金管理)は、訓練を受けた利用者の中でも熟練者と職員でペアまたは職員主体で実施。
例 ガス台点火、重い寸胴の移動、レジ締め作業など。
– 中リスク(器具の分解洗浄、エスプレッソのグラインド調整、食洗機の薬剤管理)は、手順書とチェックリストを使いペア作業で。
最終確認は職員。
– 低リスク(客席清掃、カトラリーの整頓、メニュー拭き、POP設置)は、単独担当も可能。
タイムタイマーや写真手順で見える化。
– 能力・興味・感覚特性に合わせる
– 反復作業が得意 カトラリー巻き、ペーパー補充、計量・小分け
– 微細作業が得意 ラベル貼り、デザート盛り付けの補助
– 対人が得意 看板設置、外回りの清掃、開店前挨拶の練習
– 感覚過敏がある場合は音・匂いが強い工程(グラインダー、洗剤)を回避
– 時間耐性・集中力の波を考慮
– 短時間集中型には、5~15分単位の細分化タスクを連結
– ルーティンが安定する人には毎日同じ持ち場を固定し、週単位で小さくローテーション
– ダブルチェックとペア作業を標準化
– 重要工程(温度記録、アレルゲン管理、釣銭)は必ず二者確認
– ペアは「実行者」と「読み手(手順読み上げ・確認者)」に役割を分ける
– 視覚支援と手順の見える化
– 写真付き手順書、ピクトグラム、色分けツール、チェックリスト、タイムライン
– 達成が見える進捗ボード(ToDo→Doing→Done)で自己効力感を高める
– 疲労管理・休憩
– 開店直前のピークに疲労が来ないよう、負荷の高い工程(仕込み・搬入)は序盤に分散
– 45~60分ごとに「手洗い・給水・小休憩」をルーティン化
開店準備の具体的な役割割り当て例(930開店を想定、30~60分前入り)
– Aさん(経験2年・接客得意・火気は苦手)
– 入口・テラス清掃、看板出し、メニュー黒板記入(職員が誤字・価格確認)
– 客席テーブル拭き、カトラリーセット、ウォーターサーバー準備
– 最終の客席見回りとBGM・照明の点灯
– Bさん(厨房補助・反復作業得意)
– ふきんの区分け準備、手袋サイズの配布、手洗いチェック表の掲示
– サラダカップの計量と小分け、デザートのトッピング材準備
– ペストリーの陳列とアレルゲン表示札の設置(職員が最終確認)
– Cさん(バリスタ見習い・機器操作可)
– エスプレッソマシン予熱、バックフラッシュ洗浄、グラインダーの微調整
– 抽出テスト(ショットタイム・重量の記録)と試飲、職員と基準合わせ
– ドリップの湯温確認、ドリップポット・スケールの準備
– Dさん(安全配慮が必要・刃物不可)
– 紙ナプキン・ストロー・砂糖・ミルクの補充、レジ周りの消耗品整理
– レシートロールの残量確認、POPの差し替え
– ごみ分別の点検(外回りはAさんと同行)
– 職員(サービス管理責任者・支援員)
– 朝礼の進行、体調・配置決定、合理的配慮の調整
– 冷蔵・冷凍温度記録、アレルゲン交差接触対策の最終確認
– 釣銭準備とレジ起動のダブルチェック、ガス・防火設備の点検
– 高リスク工程の指導・同席(火気点検、重量物の移動)
– 全体の品質チェック、開店可否の判断
工程設計と教育のポイント
– タスク分解(タスクアナリシス)
– 例 「客席セッティング」を「テーブル拭き→カトラリー配置→卓上POP設置→椅子整列→最終確認」に分解し、各ステップに写真・所要時間・注意点を付す
– 手順書の標準化と更新
– 新メニューや季節品は、仮手順→試行→改善→正式手順のPDCAを短サイクルで回す
– チェックリストの色分け
– 厨房(青)・ホール(緑)・レジ(黄)と色別にして、開始→途中→完了のサイン欄を設ける
– 学習の機会設計
– 週1のミニ勉強会(手洗い・アレルゲン・接客フレーズ)
– ローテーションで新しい工程に挑戦、成功体験を記録し次回配置の判断材料に
– コミュニケーションとサイン
– 指示は短く単文、視覚支援を併用。
「終わったらここにマグネットを移す」など非言語の合図を整備
– 安全第一の閾値設定
– 「火気・刃物・薬剤・現金」はいつでも職員が介入できるルール
– ヒヤリハットの共有と再発防止策の即時反映
典型的な開店前タイムライン(例 830集合、930開店)
– 830~840 朝礼・体調確認・配置決定・手洗い
– 840~855 店内外清掃、テーブル・カトラリー、看板・掲示
– 855~910 厨房衛生準備、温度記録、仕込みの小分け
– 910~920 機器予熱・抽出テスト・味合わせ
– 920~925 レジ・釣銭準備、アレルゲン表示最終確認
– 925~930 最終チェック、開店
根拠(法令・ガイドライン・実務的背景)
– 衛生管理(HACCPの制度化)
– 日本の飲食店は食品衛生法に基づき、HACCPに沿った衛生管理が制度化されています。
業界団体の「飲食店営業向け手引書」(厚生労働省サイトで公表)では、手洗い、温度管理、器具の区分、記録、交差接触防止、清掃・消毒の工程化が示されており、上記の温度記録やふきん区分、手順書・チェックリスト運用はこの枠組みに沿う実務です。
– 安全管理(火気・刃物・薬剤)
– 消防法・各自治体の火気設備基準、ガス機器の点検義務、洗剤・漂白剤の取り扱い表示に基づき、危険工程は訓練者が担当しダブルチェックを行うことは合理的です。
重量物や火気のペア作業は労働安全衛生の一般原則(リスクアセスメント)に合致します。
– 障害福祉サービスの運営基準
– 障害者総合支援法に基づく「指定障害福祉サービス事業者の人員、設備及び運営に関する基準」(厚生労働省)は、就労継続支援B型事業所にサービス管理責任者や職員の配置、個別支援計画の作成、健康管理・安全確保の措置を求めています。
個別の能力に応じた役割分担、体調確認、危険作業への配慮はこの運営基準の実装です。
– 合理的配慮の提供
– 障害者差別解消法および内閣府の基本方針では、個々の障害特性に応じた合理的配慮(視覚支援、音・匂い刺激の調整、作業の細分化、休憩の設定など)が求められます。
視覚的手順書やタイムスケジュール、ピクトグラム、ペア作業は合理的配慮の具体例としてJEED(高齢・障害・求職者雇用支援機構)のジョブコーチ手引き、各種事例集でも推奨されています。
– 就労系支援の実践知
– ジョブコーチ支援やTEACCHなどの構造化の技法で示される「タスクアナリシス」「作業の見える化」「チェックリスト運用」「ローテーションによる学習」「ダブルチェック」は、障害のある方の職務定着と品質確保に有効とされ、厚労省・JEEDのガイド、発達障害者支援センター等の資料に共通する実践的手法です。
– 金銭管理と個人情報
– 現金・個人情報の取り扱いは事業所の内部規程で厳格化が一般的で、釣銭準備や締め作業を職員が主担当とし、経験のある利用者が補助・立会いしダブルチェックするのがコンプライアンス面で安全です。
実施上の細かなコツ
– ノロ・インフル流行期は、手洗い強化、嘔吐物対応キットの配置確認、出勤基準の明確化
– アレルゲンは「原材料棚の色分け」「専用トング」「盛り付け順序の固定」で交差接触を予防
– 抽出テストは数値と写真(クレマの色、流速)を掲示し、日替わりで担当を回して学習機会に
– 仕込み量は前日の販売数・天候・予約から職員が算出し、分量の見える化(ピクトの計量カップ)で過不足を防ぐ
– できたことカードや達成スタンプで成功体験を可視化し、モチベーション維持と配置判断に活用
まとめイメージ(役割分担の原則)
– 高リスクは職員主体+熟練利用者のペア、重要工程は常にダブルチェック
– 中リスクは写真手順+チェックリスト+ペア作業、最終確認は職員
– 低リスクは単独作業+進捗ボードで可視化、定期的にフィードバック
– 個々の特性(得意・苦手・感覚・体力)に合わせ、固定+ローテーションで成長機会を設ける
– 衛生・安全・品質・学びの4点バランスを日々の朝礼と終礼で振り返る
以上が、就労B型利用者がカフェで担う開店準備の具体作業と、合理的かつ安全な役割分担の全体像です。
法令(食品衛生法・障害者総合支援法・差別解消法)と厚労省やJEEDなどの手引きに沿って、HACCP的な工程管理と合理的配慮を組み合わせることで、安心・安全な運営と利用者の成長の両立が可能になります。
営業中は接客・調理補助・清掃など、どのような流れで作業を進めるのか?
前提
就労継続支援B型(以下B型)事業のカフェでは、「生産活動を通じて、働くリズムや技能を身につけること」と「安全・衛生・接客品質の確保」の両立が求められます。
実際の役割や難易度は、個々の特性・体調・到達度に合わせて細かく調整され、職員(支援員)が工程を分解して標準化し、見える化された手順書やチェックリストで支援します。
以下は、営業中の接客・調理補助・清掃を中心に、1日の流れの具体例と、なぜこの流れなのか(根拠)を合わせて詳述します。
1日の流れ(時系列の例)
– 930 登所・身支度
– 体調確認(睡眠・服薬・痛みの有無)、検温、連絡帳の共有
– 制服・エプロン・帽子・名札、手洗い・手指消毒、爪・髪・アクセサリー確認
– その日の担当割(ホールA、下げ膳、ドリンク補助、盛付、洗浄、清掃巡回など)をホワイトボードで確認
945 朝礼・準備
開店前タスクの確認(テーブルセッティング、調味料・ナプキン補充、レジ釣銭確認、仕込み・加熱機器の予熱、アレルゲン表示確認)
危険予知(混雑・熱傷・転倒・交差汚染など)と役割分担の再確認
ピーク予測(ランチ時間帯・天候・予約状況)を共有し、交代休憩の計画を見える化
1000 開店・営業(午前帯)
接客・ホールの流れ(例)
入店対応
挨拶・人数確認・席案内・メニュー渡し(指差しメニューやピクトグラムで選びやすく)
ベビーカー・車椅子配慮席の案内
注文の受け方
伝票に席番号と品名を記入、復唱確認
POS操作は職員が担当し、利用者は伝票の受け渡しやスタンプ押印、番号札の手渡しを担当するなど、金銭管理の負荷を調整
提供・巡回
品名を読み上げ、温冷別、アレルギー注意の声かけ
水・カトラリー補充、卓上をこまめに整える(プレバッシング)
片付け・転卓準備
下げ膳(食器とごみを分別)、卓上の洗浄→除菌→乾燥、椅子の整列、メニューの汚れ確認
調理補助の流れ(例)
仕込み
野菜洗浄・カット(色分けまな板・包丁で交差汚染防止、食材別のコンテナ管理)
計量・配合はレシピカードに沿い、チェック欄でダブルチェック
盛付・簡易加熱
写真付き手順で盛付の順番・分量を統一
高温油や大型火気は原則職員、利用者は温度の低い工程を担当
ドリンク補助
ミルク計量、タイマー管理、カップ準備、トッピング
出来上がり品のラベル貼付・番号札との突合
洗浄・清掃(バックヤード中心)
食器洗浄
仕分け→予洗い→洗浄→すすぎ→消毒→乾燥の順で一方向に流す
ガラス・陶器・刃物の取り扱いを分け、破損・切創を予防
床・排水・ごみ
こぼれ対応は「声かけ→コーン設置→拭き上げ→乾燥確認」
ごみは分別と重量管理、廃油は専用容器へ
1200〜1330 ランチピーク
役割固定化(案内係、伝票係、下げ膳係、提供係、洗浄係などを固定し、工程スイッチングを最小化)
声かけの定型文を用いて認知負荷を軽減
こまめな休息(5〜10分のマイクロブレイク)を職員がコントロール
1400 アイドルタイム
補充(調味料・テイクアウト資材・ナプキン・グラス)
定期清掃(トイレ・ドアノブ・レジ周りの拭き上げ、ショーケースのガラス)
仕込みの続き、写真つき在庫表で残量チェック、廃棄基準に沿った記録
個別訓練(接客ロールプレイ、レジ模擬、包丁の基礎など)
1500 交代休憩・振り返りミニミーティング
疲労・感覚過敏のサイン確認、配置替えや負荷調整
クレーム・ヒヤリハットの共有と対処手順の再確認
1600 クローズ準備・締め作業
ラストオーダー案内、在庫の一次棚卸、廃棄記録
洗浄(機器・什器)、ふきん類の洗濯・消毒、床のモップがけ
レジ精算は職員主体、利用者は伝票束整理やレシートロール補充を担当
翌日の仕込み計画の貼り出し
1630 終礼・記録
日報(今日できたこと、難しかったこと、次に挑戦したいこと)
個別支援計画に紐づく到達度チェック
退所(着替え・手洗い)、送迎・自力帰宅
営業中の作業を安全・効率に進めるための工夫
– 標準作業書(SOP)と手順カード
– 写真・アイコン・色分けで手順を最小単位に分解
– タイマー・トレイ番号・品名ラベルで取り違い防止
役割の明確化と見える化
胸札や卓上スタンドに「案内」「下げ膳」「ドリンク」「洗浄」などを表示
ピーク時は「動線に交差をつくらない」配置に固定
交差汚染防止
原材料別の用具色分け、清潔区・非清潔区の区分、アレルゲン掲示と別調理スペースの確保
手洗い手順の掲示とタイミング(入店前・トイレ後・生鮮取扱後・ごみ触れ後・マスク調整後等)の徹底
安全配慮と段階的な育成
刃物・高温・重量物は経験・到達度に応じて段階解放(許可制、チェックリスト合格で次工程へ)
保護具(耐熱手袋・滑り止め靴)と危険予知訓練(KY活動)
コミュニケーション支援
定型フレーズ集(いらっしゃいませ/復唱/お見送り)をカード化
口頭が難しい場合はタブレット・ピクトグラムで補助
休憩と環境調整
騒音・匂い・人混みによる疲労を想定し、クールダウンスペースとノイズ低減対策
こまめな水分補給・血糖対策、短時間シフト・段階登用
接客・調理補助・清掃の「流れ」の理由(根拠)
– ①食品衛生とHACCPの考え方
– 飲食店は食品衛生法に基づき、衛生管理計画(重要管理点の把握、記録、是正措置)を行います。
厚生労働省が公表する「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(飲食店営業編)」では、手洗い、交差汚染防止、温度・時間管理、清掃・消毒、アレルゲン表示、記録の重要性が示されています。
上記の一方向の洗浄フロー、色分け、手順書、温度・在庫・廃棄の記録、定期清掃はこの枠組みに沿うものです。
②就労継続支援B型の運営基準
障害者総合支援法および指定障害福祉サービスの人員・設備・運営基準では、個別支援計画の作成・評価、健康管理、安全確保、活動内容・手順の明確化、記録の整備が求められています。
日報・朝終礼・個別目標に紐づく工程設定、危険作業の段階的付与、体調確認と休憩管理などの運用は、これらの基準に即したものです。
B型は雇用契約ではなく「生産活動の機会提供」であり、工賃での支払いが基本です。
したがって利益最優先ではなく、学習可能な工程への分解、成功体験の積み重ね、合理的配慮の提供が重要になります。
③合理的配慮と職場定着の実務
障害者差別解消法の趣旨に基づき、手順の見える化、感覚過敏への環境調整、コミュニケーション手段の多様化等の配慮が行われます。
ジョブコーチ支援や職業リハビリテーションの手法(タスクアナリシス、プロンプトフェーディング、エラーレス学習)を応用し、工程を段階づけるのが実務の標準的アプローチです。
④安全衛生・労働安全の視点
切創・熱傷・転倒・薬液接触などのリスクは、労働安全衛生の一般原則(危険源の除去、代替、工学的・管理的対策、個人用保護具の順)で管理します。
動線の整理、業務の固定化、すべりにくい靴、重量物の下段保管、薬剤の希釈・保管ラベル化などが該当します。
⑤接客品質と顧客満足
接客の標準フロー(入店案内→注文→提供→巡回→会計→転卓準備)はファストカジュアルからフルサービスまで共通する基本動線です。
B型では負荷の高い金銭管理・クレーム一次対応は職員が担い、利用者は伝票処理や提供・下げ膳など成功しやすい工程に重点を置く配置が妥当とされています。
実務での役割例(難易度別の一例)
– 初級
– 玄関マット整え、メニュー拭き、テーブルセット、下げ膳、グラス拭き、ナプキン折り、配膳トレー準備、ゴミ分別
– 中級
– 注文復唱補助、簡単なドリンク作成、サラダの盛付、レジでの伝票受け取り・番号札管理、仕込みの計量
– 上級
– 時間帯責任者の補助、在庫チェック、SNS用写真撮影補助、簡単なクレーム一次対応(定型文)、衛生チェックリストの先導
清掃・衛生管理の詳細ポイント
– 頻度表で「いつ・どこを・何で・誰が」を固定し、完了にサイン
– 布巾・スポンジは用途別色分け、使用後は洗浄・消毒・乾燥
– トイレは「点検表」で最低1〜2時間に一度、消耗品補充と拭き上げ
– 冷蔵・冷凍・加熱機器は温度の記録、異常時の是正措置を明記
– アレルゲンは製品ラベル・掲示・仕込み表で三重管理、混入を防ぐ動線設計
品質・安全・定着のための振り返り
– 日次 良かった対応・困りごと・次回改善を3点以内で共有
– 週次 個別支援計画の目標に対する到達度、工程の入れ替え、訓練テーマの設定
– 月次 工賃算定の根拠(作業量・時間)、強みの可視化、一般就労やA型等への移行希望の有無を確認
まとめ
営業中の流れは「標準化された接客動線」と「HACCPに基づく衛生・安全動線」を土台に、B型の特性である「個別最適(強み活用・負荷調整)」をかけ合わせて設計します。
朝礼で体調と役割を見える化し、ピークでは工程を固定して誤りを減らし、アイドルタイムで補充・清掃・訓練を行い、終礼で振り返る。
このサイクルを、手順書・チェックリスト・写真・色分け・定型文・タイマーといったツールで支えます。
根拠は、食品衛生法とHACCP手引書による衛生・記録・交差汚染防止、障害者総合支援法に基づく個別支援と安全確保、合理的配慮の提供義務、安全衛生の一般原則、そして飲食業の標準的な接客動線にあります。
なお、各カフェの規模・提供メニュー・厨房設備・利用者の構成により具体の手順や配役は変わります。
導線図とSOPを現場に合わせて更新し、訓練の段階付けと記録を丁寧に回すことが、B型カフェ運営の安定と利用者の成長につながります。
休憩や体調管理、支援員のサポートは1日のどこでどのように受けられるのか?
以下は、カフェで働く就労継続支援B型(以下、就労B型)利用者の1日の流れの中で、休憩・体調管理・支援員のサポートが「いつ」「どのように」提供されるかを、現場で一般的に行われている運用と、関連する制度・基準を根拠として整理したものです。
事業所ごとに細部は異なりますが、就労B型の運営基準と個別支援計画に沿って、無理のない作業時間設定と柔軟な休憩、日々の体調確認、必要時の手厚い支援が組み込まれているのが基本です。
1日のモデル例(カフェ型の一般的な流れ)
– 930 登所・朝の体調チェック
– 送迎車または自力通所。
入り口で手指消毒/検温(発熱や体調不良の有無を確認)。
支援員が「睡眠・食事・服薬・痛み・気分・不安」などの簡易チェックを行い、健康観察記録に残します。
– 必要に応じて看護職員(配置は事業所ごと、常駐とは限りません)がバイタル確認や服薬確認をサポートします。
– 940 朝礼・作業前ミーティング
– サービス管理責任者(サビ管)や職業指導員が、当日のカフェ業務(仕込み、ホール、レジ補助、洗い場、清掃など)と個々の担当を共有。
体調に合わせて配置を微調整します。
– 作業手順書(写真・ピクト・タイムタイマー等の視覚的支援を含む)を確認し、不安が強い方はジョブコーチ的に最初の工程を一緒に実演します。
– 1000〜1130 午前の作業
– 例)仕込み(野菜の下処理、簡単な盛り付け)、開店準備(テーブル拭き、メニュー配置)、ホール準備(呼び出しベル確認など)。
– 支援員が随時巡回し、声かけ(疲労や集中の途切れに気づいたら短時間の小休憩を提案)、水分補給の促し、姿勢・動線の調整、安全確認を行います。
– 感覚過敏や不安増大時には、本人の合図や支援員の観察をもとに「クールダウンスペース(静養室)」で5〜10分の離席休憩を柔軟に取ります。
– 1130〜1230 昼休憩(目安45〜60分)
– アレルギーや嚥下の配慮、服薬タイミングに合わせた声かけを実施。
休憩は個室・静かなスペース・他者と一緒など、本人の特性に合わせて場所選択が可能な事業所が多いです。
– 1230〜1430 午後の作業
– 例)接客の補助(配膳・下膳)、洗い場、レジ補助(現金管理は職員が担い、利用者は読み上げや袋詰めなどを担当)、閉店準備(清掃・在庫確認の補助)。
– 午後も、本人の疲労度や集中の波に応じて10~15分の小休憩を1回程度(または必要に応じ複数回)挟みます。
熱中症リスクが高い季節は特に水分・塩分補給を計画的に促します。
– 1430 終了前ミーティング・ふりかえり
– 体調と作業のふりかえり(できたこと・難しかったこと、次回の工夫)を短時間で共有。
必要な場合はサビ管や支援員が個別面談を設定します。
– 1500 退所
– 送迎、家族連絡、医療機関連携が必要な場合は職員が同行・連絡を行います。
体調不良時は早退・途中退所の選択肢が常に用意されています。
休憩はいつ・どのように受けられるか
– 基本枠
– 1日のプログラム内に、昼休憩(45〜60分)が明確に設定されるのが一般的です。
– 午前・午後の作業ブロック内に短い小休憩(5〜15分)を1回以上組み込み、個別の状態に応じて回数やタイミングを調整します。
– 柔軟な個別休憩
– 就労B型は雇用契約による労働ではなく福祉サービスであり、労基法上の法定休憩の適用対象ではありません。
その一方で、運営基準では「利用者の心身の状況に応じた無理のない日課・活動量の設定」「個別支援計画に基づく適切な支援」が求められ、必要に応じた休憩・離席を柔軟に認める運用が標準です。
– 体調サイン(顔色、ふらつき、作業ミスの増加、不安の高まり、パニック前兆など)に応じ、支援員が能動的に声かけし、クールダウンスペースでの休息、静かな席への変更、耳栓・ノイズキャンセリングの提供など合理的配慮を講じます。
– カフェ特有の配慮
– 混雑時間帯(ランチピーク)は刺激が強く疲れやすいため、ピーク前後に短い休憩を入れる、洗い場など比較的静かな工程に一時退避する、ヘッドセット・アプリでの静かな指示伝達に切り替えるなどで負荷を調整します。
– 根拠(休憩に関する制度的裏付け)
– 障害者総合支援法に基づく「指定障害福祉サービス等の人員、設備及び運営に関する基準」(厚生労働省令)では、就労継続支援B型は「生産活動等の機会の提供」を行いつつ、個々の状態に応じた適切な支援と安全配慮、日課の設定、健康面への配慮を求めています。
法定休憩という労働法上の概念ではなく、福祉サービスとして個別支援計画に位置づけた休憩・活動量調整を行うことが運営上の要請です。
– 障害者差別解消法における合理的配慮の提供義務に照らし、過敏・不安・疲労への配慮(静養できる場所、離席の許容、視覚的手順、時間の見える化等)を講じることが望ましいと解されています。
体調管理はいつ・どのように受けられるか
– 日々のルーティン
– 登所時の健康観察(検温、睡眠・食事・服薬・疼痛・気分の確認)と、必要時の途中チェック。
午後に再チェックを入れる施設もあります。
– 水分補給・塩分補給の促し、こまめな手洗い、食中毒・感染症対策(調理・配膳に関わる衛生手順の徹底)。
– 服薬・アレルギー配慮
– 服薬時間のリマインド、管理が必要な場合の一時保管、食事アレルギーへのメニュー配慮を実施。
服薬介助の可否や体制は事業所の規程と看護職員の配置状況によります。
– 不調時・緊急時対応
– めまい、パニック、痙攣、アナフィラキシー等、事前にアセスメントで把握したリスクに沿い、手順書に基づいて対応(静養、救急要請、家族・関係機関連絡、同行受診)します。
– 夏季の熱中症、冬季の感染症流行期には、作業内容や時間を短縮・変更し、予防策を強化する運用がとられます。
– 中長期の健康把握
– サービス管理責任者が個別支援計画(概ね6か月ごと更新)に健康目標や配慮事項を反映し、定期面談で達成度や課題を確認。
必要に応じ医療・相談支援専門員・家族と連携します。
– 根拠(体調管理に関する制度的裏付け)
– 障害者総合支援法および前述の運営基準では、アセスメントに基づく個別支援計画の作成と、それに沿った日々の支援・記録が義務付けられています。
健康状態の把握と安全配慮、緊急時対応体制の整備は運営基準の要諦です。
– 食品を扱うカフェ形態では、食品衛生法・自治体の衛生指導に基づく衛生管理が必要で、手洗い・清潔な身だしなみ・体調不良時の作業制限(嘔吐・下痢・発熱時は調理工程を外す等)が求められます。
– 医療行為に該当しない範囲の健康観察・服薬確認は福祉職でも可能ですが、医療的ケアが必要な場合は看護職員配置や外部医療との連携が前提になります(看護配置は義務ではなく事業所判断)。
支援員のサポートはいつ・どのように受けられるか
– 役割と配置
– 職業指導員 作業手順の教示、工程分解、品質・安全指導、現場での声かけやモデリング。
– 生活支援員 体調・生活面の相談、休憩や服薬の調整、家族・関係機関連携、困りごとの一次受け。
– サービス管理責任者 アセスメント、個別支援計画の作成・モニタリング、ケース会議の運営、必要時の個別面談。
– 事業所によっては看護職員、就労支援員(企業見学・移行支援の調整等)を加配。
– 日中の具体的支援
– 朝 体調確認と当日の配置調整。
苦手工程は負荷の軽いタスクに置き換えたり、手順をさらに細分化。
– 作業中 手順の視覚化(写真マニュアル・チェックリスト・色分けトレー)、合図の取り決め(疲れたサインカード、ヘルプカード)、ペースメーカー(タイムタイマー)、声かけの頻度や言い回しの個別化。
– 休憩前後 クールダウンのガイド、再開時のリセット手順(「最初の3手順だけ一緒にやる」等)。
– 終了時 ふりかえりと翌日の見通し共有。
必要時は短時間の個別面談を設定。
– トラブル・不安時
– お客様対応で不安が高まった場合はすぐに支援員が代わり、裏方工程へ切り替え。
感情が高ぶった場合は静かな場所でのコーピング(呼吸法、5分間の感覚統合的休息)を支援します。
– ミスが続く時は、工程の難易度を段階化、作業時間を短縮し成功体験を積み上げるスキャフォルディングを行います。
– 家族・関係機関連携
– 連絡帳・アプリで体調や達成状況を共有。
通院や服薬変更があれば計画に反映。
必要に応じて相談支援専門員・医療職とケース会議を実施。
– 根拠(支援提供に関する制度的裏付け)
– 運営基準により、サビ管によるアセスメントと個別支援計画の作成・定期モニタリング、記録の作成・保存が義務づけられています。
– 人員配置基準として、就労B型には職業指導員・生活支援員の配置が求められ、適切な職員体制の下で安全かつ効果的な生産活動等を行うことが定められています。
– 合理的配慮(障害者差別解消法)により、コミュニケーション手段の多様化、作業手順の見える化、環境調整(音・光・におい)などを講じることが期待されます。
知っておくと安心なポイント
– 就労B型は労働契約ではなく福祉サービスです。
無理なノルマや固定的な休憩枠に縛られず、個別支援計画にもとづく「その人に合った時間配分」が原則です。
– 途中の体調不良・不安の高まりがあれば、いつでも支援員に合図して休憩・作業変更・早退が可能です。
事前に「どんなサインを出すか」「どこで休むか」を合意しておくとスムーズです。
– 見学・体験利用の際は、以下を確認すると安心です。
– 休憩の取り方(自由離席の可否/クールダウンスペースの有無)
– 体調チェックと記録(登所時の確認項目、途中の見直し)
– 看護職員や医療連携の体制(持病・服薬・アレルギー対応)
– 作業手順の視覚化や合理的配慮の具体例
– 緊急時対応の手順(誰が、どう連絡し、どこへ搬送するか)
主な根拠・参照枠組み
– 障害者総合支援法 就労継続支援B型の法的根拠。
個別支援計画に基づくサービス提供、関係機関との連携、記録義務などを定める。
– 指定障害福祉サービス等の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令) 就労B型における人員配置(職業指導員・生活支援員・サビ管等)、運営(アセスメント、個別支援計画、健康・安全配慮、緊急時対応、記録)に関する必須事項を規定。
利用者の心身の状況に即した日課設定や無理のない活動量、衛生・安全の確保が求められる。
– 障害者差別解消法 合理的配慮の提供義務により、休憩・環境調整・コミュニケーション手段の工夫が支援として位置づけられる。
– 食品衛生法・自治体の衛生管理基準 カフェ業態における体調不良時の作業制限、手指衛生、衛生管理手順の遵守。
まとめ
– 休憩は、昼休憩のほか個別の小休憩を柔軟に設定でき、体調や刺激の受けやすさに応じて随時調整されます。
– 体調管理は、登所時の健康観察と作業中の見守り・水分補給促し、必要時の静養や早退・医療連携まで一連の流れが整備されます。
– 支援員のサポートは、朝礼の配置調整から作業中の伴走支援、合理的配慮の提供、終礼でのふりかえり、家族・医療との連携に至るまで、1日を通して受けられます。
– これらは、障害者総合支援法と厚生労働省の運営基準、合理的配慮の法理、食品衛生の枠組みに裏づけられ、個別支援計画を土台として実施されるのが原則です。
実際に利用を検討される際は、見学時に自分に合う休憩や体調配慮が現場で具体的にどう運用されているか、手順書やスペース、職員体制まで確認されることをおすすめします。
閉店後の片付けや日報記入、振り返りはどのように行われ、工賃にはどう反映されるのか?
ご質問の趣旨に沿って、就労継続支援B型のカフェで「閉店後の片付け」「日報記入・振り返り」をどのように行うか、そしてそれらが工賃にどう反映されるかを、実務の流れと制度面(根拠)から詳しく説明します。
実際の運用は事業所ごとに規程ややり方が異なりますが、ここでは多くのB型カフェで採用されている一般的な方法と、押さえておくべき必須事項・確認ポイントをまとめています。
閉店後の片付けの一般的な流れ
– 目安の時間帯
– ラストオーダー後から閉店までの間に一部の清掃・準備を前倒しで実施
– 閉店からおおむね15〜45分程度で「表の片付け→裏の片付け→記録」の順に進めることが多い
– 所要時間は客数、メニュー構成、厨房設備、職員配置で変動
– 主な作業項目(例)
– フロア テーブル・イスの拭き上げ、床の清掃、メニュー・卓上調味料の消毒・整頓
– カウンター・厨房 食器類の回収→洗浄→乾燥・収納、機器の拭き上げ、シンク・排水口の清掃、消耗品の補充
– ごみの分別・搬出(食品残渣、プラ、缶瓶、段ボール等)
– 食品衛生関連の記録(必要に応じて) 冷蔵庫温度、加熱・冷却手順の点検、清掃実施記録
– 在庫・発注補助 在庫カウント、欠品・ロスの報告
– 現金・売上に関わる作業 レジ締め・釣銭準備などは原則として職員が担い、利用者は補助的に関与(役割分担・金銭管理の安全配慮)
– 役割分担と支援の配慮
– 個別支援計画に基づき、利用者の体調・特性・技能段階に応じたタスクを割り当て
– 重量物や薬剤使用、熱源を伴う作業には職員の見守り・声掛け・分業を徹底
– HACCPの考え方に沿った衛生管理(交差汚染防止、手洗い・手袋、希釈消毒、洗浄順序)を職員がリード
日報記入(利用者の記録)と事業所のサービス提供記録
– 利用者の日報(自己記録)の目的
– その日の出退勤、担当した作業、体調、良かった点・課題、次回目標などを短時間で可視化
– 自己評価・振り返りを習慣化し、翌日の準備や成長の手がかりにする
– 記入様式と運用
– 紙のシート、チェックリスト+コメント欄、タブレット/PCの簡易フォームなど
– 書字や入力に困難がある場合は多肢選択やピクトグラム、職員が代筆・共同記入
– 記入時間は通常5〜10分程度。
混雑や体調により当日が難しい場合は翌朝の「始業前5分振り返り」に振り替えることも
– 事業所のサービス提供記録(法定の記録)
– 職員が作成する「サービス提供記録(事業日誌)」には、提供日時・時間、支援内容、観察事項、事故・ヒヤリハット、個別支援計画上の目標に対する進捗などを記載
– 給付費請求や実地指導に耐える証拠資料として、記録の正確性・保存管理が求められる
– 保存期間は原則5年間(請求関係書類・サービス提供記録)とされる運用が一般的
振り返り(終礼・個別フィードバック)の進め方
– 形態とタイミング
– 終礼(5〜15分) 短時間のグループ振り返り。
今日の売上や混雑状況、良かった点(Keep)、困った点(Problem)、次回試したいこと(Try)を共有
– 個別フィードバック 週1回または月1回、10〜20分程度。
出席状況、作業スキル、対人面、安全衛生遵守、目標達成度を確認し、次期ミニ目標を設定
– 定期モニタリング 概ね6か月ごとに個別支援計画の見直し会議(本人・家族・支援員・必要に応じ関係機関で協議)
– 配慮事項
– 強みの可視化を先に、課題は具体的行動レベルで、次の一歩は小さく明確に
– 体調や帰宅時間への配慮。
疲労が強い場合は最小限にとどめ、詳細は別日に
これらが工賃にどう反映されるか(仕組みの類型と考え方)
B型の工賃は雇用契約に基づく賃金ではなく、事業所が定める「工賃支給規程」に基づき支給されます。
閉店後の片付け、日報記入、振り返りは、通常「生産活動またはそれに付随する訓練」として扱われ、次のような方式で工賃に反映されます。
よくある工賃算定方式
1) 時間給(時給換算)型
出勤時間(作業時間)に応じて一定の時給を掛ける方式。
閉店後の片付けや日報・終礼に要した時間も、サービス提供時間内であればそのまま時間に算入。
2) ポイント(評価)型
出席1日○ポイント、30分作業○ポイント、役割(レジ補助、清掃リーダー)加点、品質・達成度で加点。
月末に総ポイントを工賃原資で按分して支給。
閉店作業・日報・終礼にそれぞれポイントを付けることで反映。
3) 出来高(生産量・売上)連動型
製造・販売個数、売上、利益から工賃原資を決め、勤務日数や貢献度で配分。
閉店作業など間接業務にも配点を設け、直接作業だけに偏らないようバランスを取る。
4) 定額+評価調整型
出席日数に応じた基本額に、役割や品質で調整(プラス/マイナス)。
閉店後のタスクや終礼参加は評価項目に含める。
閉店後の片付けや日報・振り返りの取り扱いのポイント
事業所の運営規程・工賃支給規程で「工賃対象となる時間や活動」を明文化することが求められます。
多くのカフェでは、閉店後の片付けや日報・終礼は業務の一環として時間またはポイントに算入。
サービス提供時間外の無償作業は避けるのが原則。
やむを得ず延長した場合の扱い(時間算入するか、別日で振替するか)も規程で明確化。
間接業務(清掃・記録・ミーティング)に配点や時間換算を認め、直接的な売上に関与しない活動も正当に評価する仕組みが望ましい。
工賃原資と支給の透明性
B型の工賃原資は主に生産活動収入(カフェの売上等)から確保し、配分方法は工賃支給規程に基づき、本人へ事前に周知・説明。
毎月の支給明細で算定根拠(出勤日数・時間・ポイント等)を可視化。
給付費(公費)は事業運営の基盤となる費用で、工賃の直接原資という位置付けではなく、収支区分の透明性が求められます。
自治体の実地指導では、工賃支払いの規程・根拠・明細の整合性が確認されます。
簡単な例(ポイント制)
出席1日=10pt、30分作業=2pt、閉店片付け完了=3pt、日報記入=1pt、終礼参加=1pt
今月の総ポイント 利用者Aが300pt、全体合計が6,000pt、工賃原資が300,000円 → 1pt=50円換算、Aの工賃=15,000円
片付け・日報・終礼のポイントが積み上がる形で反映
無償労働の防止と時間管理(実務上の留意点)
– サービス提供時間の範囲で閉店作業・日報・終礼を収める計画(終礼を短縮、記録を翌朝に回す等)
– 延長が常態化しないよう、ラストオーダー時刻や作業分担を調整
– タイムカードやICTで出退勤時刻を記録し、実作業時間との差異をなくす
– 体調への配慮(疲労が強い日は片付けタスクを軽めにする、終礼を任意参加にする等)
制度・法令上の根拠(概要)
– 基本法令
– 障害者総合支援法 就労継続支援B型は同法に基づく障害福祉サービス。
「雇用契約ではなく訓練・生産活動の機会提供」であり、利用者には賃金ではなく「工賃」が支払われる位置づけ。
– 指定基準・運営基準(厚生労働省令・通知)
– 指定障害福祉サービス等の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)および就労系サービスの運営基準において、以下が求められます。
– 個別支援計画の作成・定期的モニタリング(概ね6か月ごと)
– サービス提供記録の作成・適切な保存(一般に5年保存)
– 運営規程・工賃支給規程の整備と周知(支払方法、支払時期、算定の考え方、減額・欠席時の扱い等)
– 生産活動に伴う安全衛生の確保、事故発生時の記録・報告
– 工賃に関する指針・施策
– 厚生労働省「工賃向上計画」の策定・取組の推進に関する通知やガイド。
工賃の支払いは、生産活動の対価性・透明性・公平性を確保し、規程に基づくことが求められる。
– 各都道府県の実地指導マニュアル・運営指針では、工賃支給規程の整備、支給明細の交付、算定根拠の説明、記録保存の適正などが確認項目。
– 食品衛生(カフェ運営に関連)
– 食品衛生法およびHACCP制度化により、規模に応じた「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」や記録(清掃・温度・手順)の整備が推奨・求められる。
閉店後の片付けでの衛生記録はこの文脈。
事業所に確認しておくと良い具体的ポイント
– 工賃支給規程
– 時間給・ポイント・出来高など算定方式、閉店片付けや日報・終礼の算入可否、延長時の取り扱い、欠席・遅刻・早退のルール
– サービス提供時間とスケジュール
– ラストオーダー時刻、片付け開始・終了の目安、終礼の長さ、帰りの送迎・交通との整合
– 記録と明細
– 出退勤の記録方法(タイムカード/ICT)、月次の工賃明細に表示される項目、本人への説明の機会
– 安全衛生
– 清掃・薬剤の取り扱い手順、注意が必要な工程の支援体制、記録様式(衛生管理チェックシート)
– 振り返りの場
– 毎日のグループ終礼の有無、個別フィードバックの頻度、個別支援計画の見直しタイミングと参加者
まとめ(要点)
– 閉店後の片付けは、フロア・厨房の清掃、食器洗浄・収納、在庫確認、衛生記録などを役割分担して実施。
安全と衛生の観点から職員が段取り・見守りを行う。
– 日報記入は5〜10分程度で自己評価と翌日への橋渡し。
事業所側では法定のサービス提供記録を整備・保存し、給付費請求や実地指導に備える。
– 終礼や個別フィードバックでは、強みと課題を短時間で確認し、次の小さな目標を言語化する。
– 工賃は事業所の工賃支給規程に沿って、時間・ポイント・出来高などで算定。
閉店作業・日報・終礼は通常、業務の一環として工賃に反映される。
無償の延長作業が常態化しないよう時間管理と規程整備が重要。
– 法制度上は、障害者総合支援法と厚労省令による運営基準、各種通知(工賃向上計画、実地指導マニュアル)に基づき、計画的な支援、記録の整備、工賃規程の明示・周知、透明な支給が求められる。
参考情報(名称ベース)
– 障害者総合支援法
– 指定障害福祉サービス等の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)
– 就労系障害福祉サービスの運営基準に関する通知・Q&A(厚生労働省)
– 工賃向上計画に関するガイド・通知(厚生労働省)
– 障害福祉サービスの実地指導の手引き(各都道府県)
– 食品衛生法、HACCPの考え方を取り入れた衛生管理(厚生労働省・各自治体)
補足
– B型の工賃水準は地域・事業所により差があり、厚労省の工賃実績調査でも年々変動します。
最新の平均額や各事業所の工賃水準は、自治体や事業所の公表資料で確認すると確実です。
– 実務は事業所の「運営規程」「工賃支給規程」「個別支援計画」が拠り所です。
不明点は規程の提示を受け、どの活動が工賃対象か、時間外の扱いはどうなるかを事前に確認しておくと安心です。
以上を参考に、所属(または見学予定)のカフェ事業所で、実際のスケジュールや工賃規程、記録様式を確認されることをおすすめします。
【要約】
就労継続支援B型のカフェでは、通所後に出欠・連絡受付と体調確認(感染症状・睡眠・服薬等)を行い、更衣や手洗い等の衛生準備、貴重品・服薬管理を実施。送迎・自力通所いずれも受付・打刻と家族等からの連絡受領を行う。職員は連絡を整理し軽作業で始動。機器点検やHACCP・アレルギー表示の確認後、体調・技能・希望を踏まえ配置と目標を確認し、朝礼で安全・衛生・段取りを共有。